正直、ジャケ買いです。とても単純だけど、力強い表紙。タダノ ケイ『ゲームトピア』。ⅠとⅡに分かれています。合計で約350ページ。短めの長編ですね。
たしかに美少女から、この世界は本当じゃないの、なんて言われるのはいかにも主人公っぽいわけです。
世界の秘密に触れられるのは主人公の特権だけれども、物語の始まりでは秘密の一部だけしか与えられず、秘密のすべてを知るために主人公は苦難を乗り越えていかなければならない、というのも物語の定番パターンではあります。秘密を知る美少女は主人公の先達者となって、やがてはパートナーとなるというのもお決まりのコースでしょう。
じゃあ、こんなSAO風の仕立てがこの小説のあらすじなのかといえば、そうではありません。この小説は視点人物を複数設定していて、これはあくまでラノベ世界の住人っぽい厨二少年の視点に立ったときの話です。
美少女の視点、中年オヤジの視点、地味少女の視点、それぞれの明確に異なる人格を通してポリフォニックに描かれる小説世界はそんなに単純なものではありません。
言い換えれば、少年に提示された秘密など、すべてを俯瞰する読者の前にある謎に比べれば、むしろ馬鹿々々しいほどに単純なのです。読者としては、これが小説である以上、ゲーム世界が本当で現実世界が虚構である可能性も捨てられないし、「天の声」とは何者か、預言が成就するとはどういうことなのかということも気になります。
謎に引っぱられて前半は読まされることになりますが、あらかたの謎が明らかになった後半は前半のファンタジー風な話から一転、アクション小説になります。いずれにせよ、作者の確かな技術によって紡ぎ出されたリーダビリティの高い小説です。一旦読み始めれば、砂漠の果て、約束の城で少年と美少女が再会するまで、一気に読まされることになるでしょう。https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07ZG4TWPQ
自作の宣伝です。剣と魔法の物語です。現実世界は出てきませんが、ハイ・ファンタジーかと言われると、書いた本人も首をひねります。ソード・パンクだと思ってます。ついでにお読みください。全部 Kindle Unlimited で読めます。

乙野二郎『ウィンター・ホワイト~広島護国神社前殺人事件~』現役の弁護士でもある作者が書いたリーガル・サスペンスです。
作家に複数の作品がある場合、以前は処女作から読み始めていたのですが、最近は長い物から読むようになりました。齢を取ったせいだとおもいます。全作品読破してやろうという気力がもうないんですね。美味しいとこだけいただきたい、みたいな感じになっているのです。というわけで、牛野小雪さんの作品からはこれを選んで読んでみました。『聖者の行進』上・下巻。
王木亡一朗『Our Numbered Days』。
可愛い女の子の表紙。これが妹ですか。可愛いじゃないですか。今回も「ジャケ買い」の1冊。
幸田 玲『夏のかけら』 これも「ジャケ買い」です。いや、kindle unlimited で読んだから、買ったとは言えないか。でも、とにかく表紙で選んだ。それは間違いありません。
今回は『このセルフパブリッシングがすごい!2019年版』ランキング1位の伊藤なむあひ『東京死体ランド』です。
今回はよくTwitterで見かけていた作家の本を読みました。月乃宮千晶『ゼロの男』です。
今回も大人向けかなあ。小倉銀時『アラジン』です。何とも不思議な表紙です。タイトルが『アラジン』ですから、アラブの格好をした人がいるのはいいんですが、四人の男女と犬と猫がこちらに背を向けています。
前回はラノベでしたが、今回は完全に大人が大人のために書いた小説。